2022.09.25
【IPO関連用語解説】ディスクロージャー支援会社/印刷会社「プロネクサス」「宝印刷」
IPO時、またIPO後のIRにおいて、ほぼ必ずと言って良いほどお世話になるのがディスクロージャー支援会社(印刷会社)です。
今回は、この業界の寡占2社である「プロネクサス」「宝印刷」に関して、用語解説をしていきます。
ディスクロージャー支援会社(印刷会社)とは?
適時開示や株主総会の招集通知など証券関連の印刷や、これらの書類に加えて決算短信、有価証券報告書等を作成するためのシステムの提供を行っている会社があります。
それがディスクロージャー支援会社で、現在日本では宝印刷とプロネクサスの2社による寡占状態となっています。
(なお、宝印刷は現在では持株会社制に移行し、上場している会社は「株式会社TAKARA&COMPANY」、従来のサービスを提供している会社が宝印刷株式会社となっております。)
IPO時、またIPO後のIRにおいて、ほぼ必ず、お世話になる会社であり、ディスクロージャー担当者やIR担当者にとっては、長い付き合いになる所です。
IPO準備会社は、この2社の中から、自社に適した会社を選定し、上場準備書類の作成を進めていきます。
何故、上場会社がディスクロージャー支援会社を活用するのか?というと、開示書類を提出する上で、フォーマットの関係上、当該支援会社のシステムを使わざるをえないからです。
東京証券取引所(適時開示書類)の場合にはTDnet、有価証券報告書等の金融商品取引法上の書類を提出する場合にはEDINET、というシステムを利用する必要があり、いずれも提出フォーマットが特殊なため、専用のシステムが必要なのです。
頑張れば出来ない事も無いのですが、現実的に不可能といって良いので、ディスクロージャー担当者は、上述の通り、必ずお世話になるのです。
では、鬱陶しい存在なのか?というと、そんな事はありません。
ディスクロージャーの領域は、会社法や証券取引所規則、金融商品取引法等、難しい法律やルールに従わねばならないのですが、この2社はそれぞれ、専門の会計士を擁しているため、開示実務上のアドバイスで頼る事ができるのです。
企業のディスクロージャー担当者は、必ずしも開示実務の専門家とは限らないので、非常に心強い味方になると言えます。
締切が近い状態での、招集通知等の印刷も調整してくれるため、非常にありがたい存在です。
四半期毎に開示実務上のポイントを解説したセミナーも開催してくれるます。
IPO実務上は、早い会社ですとショートレビューやビューコンを終えた後あたり、多くの場合は直前期に突入したあたりに契約します。
未上場の場合は、どちらの会社も青田刈をしたいため、非常にリーズナブルな値段でシステムを利用できます。
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本用語解説は、IPO実務上の観点での記載であり、投資観点での記載は行っておりません。
同様に、情報の提供を目的としたものであり、金融商品の勧誘を目的としたものではありません。
ライター:ミチビク編集部
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